Chair Map! スーパーレジェーラ@無印良品銀座店6階サロン
こんにちは、
本記事でもChair Mapなるものを作成しましたので、是非見て下さい!
「何それ?」って方は是非下記の記事もご覧下さい!
今回Chair Mapに載せたいのは、
スーパーレジェーラ
という椅子です。
作者はイタリアモダン建築の巨匠 ジオ・ポンティ です。
1951年に彼によってデザインされ、その後イタリアの高級家具メーカーのカッシーナより販売されるようになりました。
カッシーナの家具はセンスが溢れすぎて、一つでも部屋に置いた瞬間空間のグレードが爆上がりです。
さてこのスーパーレジェーラ、一見、なんだか細身の普通の椅子なんですが、
その名の通りスーパーレジェーラ(超軽量)というのが一番の特徴です。
わずか1.7kgしかないため女性でも小指でひょいと持ち上げられる程度なんですよ!
完成までに8年の歳月をかけているため、ジオ・ポンティの熱意も相当なものだったと考えられます。
販売依頼未だ人気が衰えていないのですが、椅子としての強度・機能を保ちながらも、
極限まで無駄をそぎ落とすことで椅子としての美しさを引き出しているのが多くの人を魅了しているんだと思います。
かつて、古代ローマ時代にウィトルウィウスという建築理論家が
「建築十書」という書籍の中で
よい建築は「用」・「強」・「美」の三つの要素を充たすのが大切だと説きました。
椅子も小さな建築とみなすことができるため、スーパーレジェーラは完全にこれを満たしていますね!
余談ですが、ウィトルウィウスってどこかで聞いたことがあるような、、、
って方はきっと中学校の美術の授業をちゃんと受けた人だと思います。
実はルネサンス期の天才レオナルド・ダ・ヴィンチがデッサンした
ウィトルウィウス的人体図でこの言葉を一度は耳にしているはずです。
(ウィトルウィウス的人体図 ネットから拝借)
先ほど挙げた「建築十書」は元々文章だけなので、ダヴィンチは絵が上手いからその内容をデッサンで表現したといった具合です。
色々蘊蓄を語りましたが、このスーパーレジェーラを公の場でお目にかかることがなかなかできないのですが、
なんと最近話題になった無印良品銀座店の6階に位置するサロンに置いてありました。
発見した時は嬉しくて思わず声をあげてしまい、周囲からは奇怪に思われたことでしょう。
(妻もその時ばかりは他人のフリをしているようでした。)
早速座ってみましたが座面の籐編みがとても良い感触で、背もたれも程よく後ろに沿っており非常に座り心地がよかったです。
さすが、1800年代のフランス宮殿に納品されていた キヴァリ地方の椅子 をモデルにしているだけあって上品過ぎました。
というかこのサロンすごくて、他にも名作椅子が普通に置いてあり、また追って紹介したいと思います。
なお、この無印良品銀座店の設計者は石本建築設計事務所(基本設計+実施設計監修)と竹中工務店(実施設計)でした。
帰宅後、スーパーレジェーラの入手方法を色々調べましたけど、上品すぎるからなのか楽天でもAmazonでも取り扱っておらず、
もうカッシーナの正規店でしか手に入らないようです。
リプロダクトとか許してくれないみたいですね。
さて、今回はここまで。
最近丸の内周辺ばっか描いていたので丁度飽きていたところ、銀座という街で素敵な椅子と出会えてとてもよかったです。
それでは次回もお楽しみに。
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